令和6年度 普通会計決算(総務省「財政状況資料集」より算出)
1人あたり月額で見る大分市の財政
市の予算や決算は「2,209億円」のように桁が大きく、日々の暮らしの感覚と結びつきにくいものです。そこで、令和6年度決算の歳出総額を大分市民1人あたり・1か月あたりの金額に換算して、どこにいくら使われているかを整理しました。
市民1人あたり・ひと月あたりの歳出総額
38,931円 / 月
1. 毎月38,931円は何に使われているか(目的別歳出)
最も大きいのは福祉・子育て・医療などの民生費(月額17,480円・全体の44.9%)で、歳出の約半分を占めています。
2. 「受け取る行政サービス」と「納める市税」の差額構造
市民1人あたり月額38,931円の歳出に対し、市民税や固定資産税などの「市税」で賄われているのは月額14,368円(36.9%)です。残りの約63%は、国からの支出金・地方交付税、および将来世代と分担する地方債(市債)によって支えられています。
歳出総額(行政サービス規模)
38,931円 / 月
総額 2,209.3億円(年 467,177円/人)。赤ちゃんから高齢者まで全市民1人あたりの月額です。
うち市税(収入済額)
14,368円 / 月
総額 815.4億円(歳出の36.9%)。なお、個人市民税の納税義務者は約239,107人(人口の50.6%)です。
差額(国費・交付税・市債など)
24,563円 / 月
総額 1,393.9億円(歳出の63.1%)。国庫支出金・地方交付税・地方債などで賄われています。
3. 大分市の主要財政指標(令和6年度決算)
総務省「財政状況資料集」総括表に基づく、大分市の財政の健全性・弾力性を示す主要4指標です。
| 指標 | 令和6年度 | 指標の意味 |
|---|---|---|
| 財政力指数 | 0.86 | 自前の税収等で標準的な行政需要をどれだけ賄えるか(1.0に近いほど財源に余裕がある) |
| 経常収支比率 | 97.0% | 毎年の決まった収入のうち、人件費・扶助費・公債費など固定的な支出に充てられる割合(高いほど新規事業に回す余地が小さい) |
| 実質公債費比率 | 6.0% | 借金の返済額が財政規模に対してどの程度の負担になっているか(早期健全化基準は25.0%) |
| 将来負担比率 | 45.7% | 地方債残高など将来支払うべき負債が財政規模に対してどの程度あるか(早期健全化基準は350.0%) |
4. 参考:大分市の勤労者世帯の1か月あたり家計収支(令和6年平均)
総務省統計局「家計調査」による、大分市の二人以上の勤労者世帯(平均世帯人員3.06人)の1か月あたり収支です。上記の市民1人あたり財政数値とは対象母集団(全市民1人 vs 勤労者1世帯)が異なるため、金額の桁感をつかむ参考指標としてご覧ください。
| 項目(二人以上の勤労者世帯・月平均) | 月額 | 備考 |
|---|---|---|
| 実収入 | 560,177円 | 世帯主・配偶者等の勤め先収入などの合計(賞与を含む年平均の月額) |
| 可処分所得(手取り) | 466,098円 | 実収入から直接税・社会保険料を差し引いた額 |
| 消費支出 | 319,054円 | 食費・住居・光熱・教育・交通通信などの生活費支出 |
| 直接税(国税・県税・市税の合計) | 34,596円 | 所得税・道府県民税・市町村民税・固定資産税などの合計 |
| 社会保険料 | 59,453円 | 公的年金・健康保険・介護保険・雇用保険など |
見方と出典・注意事項
- 出典(財政決算):総務省「令和6年度地方財政状況調査(財政状況資料集)」大分市分(普通会計の状況・総括表)、および大分市オープンデータカタログ(BODIK、CC BY 4.0)「市税科目別決算状況」を加工して作成。
- 出典(家計調査):総務省統計局「家計調査(令和6年平均)」および大分市オープンデータ(BODIK)「1世帯あたりの収入と支出」を加工して作成。家計調査の大分市分は標本世帯数が約45〜58世帯であり、対象は「二人以上の勤労者世帯」(単身世帯・無職高齢者世帯を含まない)です。
- なぜ「平均年収の何%」と表示しないのか:市民1人あたりの歳出(年46.7万円)は0歳児から高齢者まで全市民を分母としている一方、所得や納税額は就業者・納税義務者(人口の約50.6%)によって担われており、さらに歳出の63.1%は市税以外(国庫支出金・交付税・市債)で賄われています。異なる母集団を単純に割り算すると誤解を生むため、1人あたり月額と財源構造を分けて表示しています。